この世は、水銀に満たされたかのような、無限に広がる銀色の空間の中に存在する。この空間を「大海」(或いはオーシャン)と呼ぶ。この空間内部には、その空間と同じ数だけの光が浮いており、これを世界=i或いは大世界)と呼ぶ。この世界≠ヘ、我々が存在する宇宙や、それとは異なる別宇宙などがいくつも集合して出来ており、この宇宙が集合して出来た集合を「中世界」と言う。この「中世界」は、我々が住むこの地球や、月、太陽、果ては人の幻想より生み出された夢想世界と言った、生物・社会の有無に関係無く、いくつもの「小世界」(或いは惑星)が集まって出来ている。これが『世界』の在り方であり、仏教用語においては「三千大世界」と言われる。『』付きなのは「大海」規模で、&tきなのは「大世界」規模で世界を呼ぶ時の違いである。
「大世界」はそれぞれに放つ輝きが微妙に異なっており、またその世界≠フ内部で起きている出来事が、テレビ画面のごとくランダムに表面部分へと映るようになっている。内包している「中世界」、「小世界」の数によってその大きさは変化し、大きければ多い程内包している「中世界」や「小世界」の数は多い。が、大きいからと言ってその世界≠ェ他世界≠謔閧煖ュいかどうかは別である。
「小世界」毎にその星を守護する守護神が存在し、その守護神らはそれぞれの星の神話に登場する神々である事が多い。しかし守護神はあまりにも強力な力を持つ故に、自分の存在している世界≠ナ力を振るう事に大きな制限をかけられる。その為、自らの代行を行う存在として、ワンランク下の存在である守護者と呼ばれる者達が存在し、それらは一人の守護神に付き、一人存在する(しかし、例外もある)。
「大世界」に内包されている「小世界」の中には、その世界≠維持する役目を果たす核たる存在「核世界」が存在する。この「核世界」は、その世界¢S体を維持する役目を担っており、この「核世界」が一つ消滅してしまうだけで、その世界≠ェ一つ滅んでしまう。どの世界≠焉A「核世界」を担当する守護神と守護者がその「大世界」の代表として存在しており、その世界¢S体の「大法則」を書き換える事が許される、等と言った上位権限を有している。「核世界」である事が一定周期で変更され、それによってその世界≠フ代表が変わる世界≠烽れば、永続的に一つの「小世界」が「核世界」を務め、同時に守護神・守護者の代表者も変わらない世界≠熨カ在する。
「小世界」の中には、ヒトが自分の住んでいる「小世界」を元に、想念やその他の要素で生み出す「小世界」も存在し、それらは「架空・模倣世界」などと呼ばれる。例を挙げるとすれば、漫画や小説の世界。モノによっては丸々オリジナルを模倣したモノがあり、中には「大世界」規模で創り出される「架空・模倣世界」も存在する。ちなみに我々の住んでいるこの世界≠ヘ、オリジナルの地球を完全再現した「模倣世界」である。
「大海」内に存在する幾数多の世界£Bは、可能性の数だけ存在する、と言っても過言ではなく、同時に、それぞれの世界≠ェ辿るかも知れなかったいくつかの可能性、「平行世界」であると同義と言っても間違いない。しかし「平行世界」との相違点は、「同一人物が同じ空間内で生活をしている」と言う事であり、可能性としては限りなくゼロに近いものの、その「同一人物」同士が顔を合わせる事も無いではない。
「大海」内の世界≠轤ヘ常に滅び、同時に誕生を続けている。これは不変の真理であり、外的干渉要素(故意に世界≠滅ぼしたり、世界≠創造したりするなど)が無ければ、多少上下するものの、滅びる数と生まれる数は均一である。
すべての世界≠フ果てであり、世界≠フ外側に位置する無限の空間。その空間に終着は無く、延々と続くその中に、無数の世界£Bが己の光を輝かせている。水銀のように銀が揺らめく様子や、各世界≠島に見立てて延々と続く海原のような様子からその名を名付けられた。大海自体には後述する「世界法則」が存在せず、故に時間の流れも無い(ただし、大海独自の法則的なものは存在している)。また「世界法則」を持たないモノが紛れ込んでくると、それを侵食する性質がある。「世界法則」を持たない存在を許さない為、基本的に死の空間であるが、実際は自分で法則を形成する事(自界法則)が出来る特殊な希少生命体が存在し、また「大海」内に存在していたであろう、文明の跡なども極稀に発見される。
各「大世界」は、それが属するすべての「中世界」、「小世界」を構成する基盤となる「世界法則」を持っている。この法則は、その世界≠フ森羅万象を司る法則であり、大本となる「大法則」と、それを基に構築されるが、「小世界」それぞれで微妙に異なる「小法則」から成る(法律の大本となる憲法と、州ごとに法律が異なる州法と同じ、とでも思ってくれればよい)。この「世界法則」は、それが属するすべてのモノ(生物・無生物関係無く)をその法則で縛っているが、法則に縛られていないモノは存在出来なくなってしまう為、それらを守る役割も果たしている。この「世界法則」は、自分が属する世界≠ゥら出ても有効ではあるものの、離れれば離れる程弱くなってしまう。法則が弱いと、他世界≠謔闔ける影響が大きくなり、最悪周囲の世界≠ノ取り込まれる、もしくは干渉影響によって消滅すると言う事もありえる。その為守護神や守護者達は、これの強度を維持する事も役目として担っている。稀に自分自身の法則を編み出すモノ達が存在するが、それらは「自界法則」と呼ばれ、強力な「自界法則」は他世界≠フ法則を弾き返す程のバリアと化し、また他世界≠フ法則に干渉し、自分の法則をその世界%烽ナ再現する(文字通り、力技で解呪を行ったり、気合だけで次元断層を発生させたりなど)、と言った事まで可能とする。
この『世界』に存在するすべてのモノが、己を存在させる為に必要な、根源的な力の事。これは世界≠サのものにも言える。これを多く持つモノは、その存在が極めて強固になる。この「存在力」をそれぞれのモノに固定しているのが「世界法則」であり、法則を持たないモノは自分の中に「存在力」を維持する事が出来ず、それが存在していた痕跡(記憶や記録なども含め)すべてを消滅してしまう。モノによっては、何かしらの世界≠フ中にいれば消滅を免れるケースもあるが、そう言ったモノは「大海」内部に出た時、空間に侵食されてどっちにしろ消滅する。
リトルレジスタンス。ささやかな抵抗者達、貴き愚者。普通は「Little resistance」と全部読みで呼称するが、ヒトによっては「リトレジ」等と言った略称でも呼ばれる。
その成り立ちは、一つの世界≠ェ消滅した事から始まる。
その世界≠ェ消滅する間際、その世界≠フ守護神は、守護者であった大天使アイリエルと、その下位階級の天使達に「自界法則」を与え、消滅する世界≠ゥら「大海」へと逃がした。世界≠ェ消滅する余波で天使達は離れ離れとなり、そしてアイリエルは「大海」を一人彷徨い続けた。やがてアイリエルは自分の様な想いをするモノ達が存在する事や、『世界』の摂理に従って世界≠ェ消滅する事を良しとせず、一つでも多くの消滅しようとしている世界≠守る為の救済機関を生み出した。それが、「Little resistance」である。
その行動目標は「大海全宙域に存在するすべての世界≠フ救済」であり、無限に世界≠ェ存在する以上それは不可能な事で、故に「ささやかな抵抗者達」を意味する「Little resistance」と言う呼称や、「貴き愚者」などと言った異名を持っている。しかし多くの所属者達は、その名を誇りとしている。
軍隊ではない、と言う意思表示から、リーダーたるアイリエルを頂点に、その下に設立最初期の同志(いずれも何かしらの世界≠フ代表守護者)が五人、そして末端の所属者達、と言う構成を取り、基本的に階級は存在しない。しかし「Little resistance」である事を生業とする正規所属と呼ばれるヒトビトは、指揮系統の混乱回避やある程度の秩序を与える為、軍属の様な部隊に所属し、階級もある。
「Little resistance」の現行活動は、例えるならば「竜の鱗に蟻が噛み付く」程度の働きにしかなっておらず、消滅し掛けている世界≠フ「核世界」を守る事で、その世界¢S体が消滅してしまうのを防ぐ事位である。「大海」全域で0.01%以下の世界≠救うのがせいぜいであり、しかしそれでも彼らは諦めていない。
また「Little resistance」の活動規約には、「可能な限りその世界≠フ滅亡回避は、その世界≠フ出身者に行わせる」と言うものがある。これは、文字通りの意味で部外者である自分達が関わった場合発生する、バタフライ効果を懸念しての結果である。
「Little resistance」は、一定宙域ごとに、その宙域全体を守護する担当所を設立している。本部所属が大体一億人なのに対し、一宙域に駐屯している所属者は大体3万人前後であり、その多くが正規所属者である。担当宙域ごと、その宙域の技術を流用した装備を運用する事が多い為、統一感が無く、各宙域ごとに特色が出るのが特徴(極端な例を挙げれば、「ネギま!世界」の担当所であれば「ネギま!世界」の魔法、「エヴァンゲリオン世界」の担当所であればエヴァンゲリオン関連技術など)。
本来別世界≠フ技術・魔法大系は、共通の概念・規定を法則内に含まない限り、他世界≠フ存在が使用する事や理解する事は出来ない。しかし「Little resistance」は、ある程度この法則を解析し、応用する技術を持っている。故に、他世界≠フ技術であっても理解・運用する事に関しては問題無い。しかし、一つの世界≠フ法則を解析するのは並大抵の事ではなく、最低でも十年・二十年の月日を要する。現在でこそ解析技術は発達しているものの、それは黎明期より蓄積し続けた膨大な世界≠フ法則データのおかげである。
「Little resistance」の本部は、我々が住んでいる世界≠フ母体となっている世界=A「ジ・アース」の近くに存在し、巨大な水晶で出来た宮殿のような建物である。その外観から「星の宮殿(スター・パレス)」と名付けられ、優美な佇まいとは裏腹に、「地球上のどの施設よりも頑強な防御力と迎撃機能」を備えている。
所属者達は全員、その身体に「刻印」と呼ばれる、「Little resistance」の証のようなものを持っている。これは身体に刻まれているのではなく、持ち主の魂魄に刻み付けられており、膨大な量の情報などが封入されている。この情報の中には、所属者達の制服と同時に防護服の役割を果たす「プロテクトコート」も入っている。