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『二十一世紀の人間学』という大それた書名は、この書だけであろう。誰が書いても書名にふさわしい内容なんてありえない。
文学の衣を装った哲学的人間学であるが、この書にしても、書名からしてせいぜい90年で時代遅れになる。どれほどの価値が
あるかと問われれば、読者次第である。買うほどの人であれば、価格以上の価値があると答えたいところであるが、それを決め
るのは読者であって私ではない。かく言う私とは何者か。本の中に生きる(創作)である宮坂 誠の三カスである。燃えカス・残り
カス・捨てカスの出版者である。著者の宮坂 誠は、今は独立して私の分身ではない。身体がないからだ。彼の告げる虚構の真
実が真実となるのは、再び現実に接触した時点、つまり、読者に理解された時点である。
この書は、一般的には専門書・哲学書・文学書であろうが、「人生をどう生きるか」の副題が付いているので、実用書扱いで日
々の生活に生かしてほしい。いかなる感性で生きるかは毎日の過ごし方の問題である。和室の本棚のガラス扉に、山頭火の色
紙の印刷物「今日いちにちの おだやかに 落ちる日」が貼ってある。執筆の合間に見上げたものだが、これで実用書扱いの意
味が分かっていただけたであろうか。
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[著者] 宮坂 誠 [出版者] 蒲生 武男 A5版 ハードカバー 総168頁 [定価] 税込み 1400円
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