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「アリンゴータルとチャンドゥ」
決闘が近づき、アーロマルは特別に部屋にこもり、準備をしている。この部屋には誰も入れないのだ。
剣を調整する鍛冶屋に誰を使いにやるかということで、
父は幼い頃からアーロマルと同じように
息子として育てた甥っ子のチャンドゥという男を使いに出す事にした。
アリンゴータルの武器にはいつも何か仕掛けがしてあるというのである。
父はチャンドゥを呼んでいった。
「息子のチャンドゥ。アローマルの戦いの日は近くなった。戦いの準備はほぼ終わった。
最後に剣の調整をしなければならない。
そこで、アリンゴータルと同じ鍛冶屋に行って、精妙に調整してきてもらいたい。
また、アリンゴータルの武器にはいつも魔性の小細工がしてあると聞くが、
そのことも調べてきてほしいのだ。」
チャンドゥは
「私にとって父、母、師匠、領主にも等しいあなたの要望することが
そのようなたやすいことなら果たして来ましょう。」 と答えた。
父はまた
「息子よ。アリンゴータルの屋敷には誘惑と殺しの短剣がお前を狙っている。ふらふらと
アリンゴータルの屋敷の敷石につられて、お前は流れて入って行ってはいけないよ。」
と、敵の家の玄関には近づかないように固く言いつけて、
チャンドゥにアーロマルの武器を全てくるんだ包みを預け、鍛冶屋へと送った。
この事を知ったアーロマルは父に注意を払ってこういった。
「父上!チャンドゥさんを信用してはいけないですよ。彼は卑怯で臆病者で裏切り者です。
本当の彼のことを私はよく知っています。
アリンゴータルの戦いの裏にはいつも彼がついているのです。
父上はご存じなかったのですか?」
「息子。疑ってはいけない。彼は私に対して一度もだましたことなど無いのだよ。
幼い時に両親をなくし、孤児になった彼を、お前を左のひざに、彼を右膝の乗せて、
ご飯を口に運んで食べさせて育てたのだ。 彼がお前をだませると思うのかい?
父は悲しい。子供にどのようであれ、彼をそのように疑わせることが。
だましているところを見たというのか?
アーロマル。お前にそのような心が起きるのは彼に対してではない。
自分の弱さからの迷いから来るのではないのか?
お前はチャンドゥの目の奥にどのような不自然なことがないか探っているだけなのだ。」
これだけ言って、父は目に涙、のどを詰まらせ、一言も話せなくなった。
チャンドゥはその不安に反して、アリンゴータルのいるコーラストリー国に行き、鍛冶職人に武器を調子してもらい、敵の情報を聞き、只帰るだけとなっていた。
しかし、チャンドゥには一つプットゥーラム家に忘れられない屈辱があった。
アーロマルにはウンニアルチャという美しい妹がいた。
いとこ婚が彼らの習慣であり、彼女はチャンドゥの婚約者候補であった。
しかし、ウンニアルチャは他の男と結ばれ、嫁いでいったのだ。
そのことを恥に思い、彼ら家族のせいであると恨んでいた。
父に恩はあれども、自分の利益にはならない。チャンドゥの足は
自然にアリンゴータルの屋敷へと向かっていた。
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