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               「決闘」

決闘開始後、間もなく、アリンゴータルは小細工した武器を使おうとしたが、アーロマルはすぐにそれを見破り、後ずさりしながら、どの技でいなそうかとしている。
体勢を入れ替え、アリンゴータルは強烈な攻撃を繰り出してきた。アローマルは怒りをもってまけず劣らず攻撃を交わす。その戦い次第に、片やサラスワティー女神(弁財天)の如き、八本の腕を持ち、優雅に戦うかのように、もう一方は象頭ガネーシャ神の如き、強固に歩を押し進め、すでに二人は今まで習ってきた技術をはるかに超えた二人にしか出来ない戦いを見せ始めた。

しかし、若さに勝るアーロマル。子持ちの雌虎の如き、獰猛さと身のこなしを見せ、アリンゴータルは恐れ、次第に力を失ってきた。アリンゴータルは死を予感し、苦しまぎれに敵陣のチャンドゥを一瞥した。

その時、思いがけない不運が起こった。
アーロマルの剣は柄から抜けて、落ちてしまったのである。
喜び勇んで、アリンゴータルはいざ止めを刺さんと悪知恵と技の猛攻を見せる。
対するアーロマルは盾で必死に防ぐのみである。
アーロマルは叫んだ。
 「オーッ! アリンゴータル チェーカヴァル(決闘士)よ。私の剣が抜けたのが見えないのか?
  武器のない者を殺すことなら誰にでも出来るぞ! 貴方は決闘士に加わる資格も勇気もないのか!」

アリンゴータルはそれには一つも答えず。ただアーロマルの息の根を止める為だけの仕事をする。
それを全て防ぐ手練のアーロマル。 自陣に控えるチャンドゥを呼んだ。

 「おーっ!私のチャンドゥ。剣が抜けたのが分かるだろう。
  私は罠にかかったのだ。頼む、貴方の剣を私に貸してくれ。」

それに対して、チャンドゥ
 「それは私が貴方にすることではないでしょう。私の貴方と同じチェーコンなのです。
  私には私の剣が必要です。他の誰かに貸す為の物ではありません。」

これを聞いたアーロマルは驚き、悲嘆にくれた。そして自分を罠にはめたのは他でもない目の前にいる男の仕業だと悟った。

アーロマルは父と師匠と神を瞬時に思い起こし、深い呼吸を一つついた。
その間もアリンゴータルは地を蹴って飛び掛って、剣を振るう。
その猛攻を一つ逃したアーロマルは胴に深い傷を負ってしまった。
その時、アーロマル チェーカヴァルの魂が奮い立ち、止めを刺してくるアリンゴータルふところめがけて、獅子の如く真っ直ぐに飛び込んだ。そして、体をかわしざま、足で折れた剣を拾い上げ、叫んだ。

 「アリンゴータル チェーカヴァル!貴方は私の父ほどの年齢になるのに、真の道徳を積んだ男でないことが分かった。私は軽蔑するぞ。貴方はチェーコン階級の恥である。私も手段はもはや選ばない。貴方を生かしては置けないのだ! 貴方が見たかったこの傷を見ろ。これがそのお返しだ。」

と言い終わらないかの間に、折れた剣を飛ばして、間違う事なく剣は
アリンゴータルの首と体を切り離した。

それから、アーロマルは気を失って、決闘場に倒れた。

下に控えていた護衛隊はチャンドゥを除いて、皆、駆け上がり 傷の手当をして休憩所に運んだ。

休憩所の外はコーナル軍の歓喜のおまつり騒ぎに沸いていた。

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