T.当院の整形外科疾患に対する考え
筋肉を痛めた腰痛、首肩痛、神経痛は、80%以上の方に有効です。椎間板ヘルニア等による腰痛、首肩痛、神経痛、しびれも70%の方には有効だと思います。
個人差や症状にもよりますが、1回で治る方から、数ヶ月かかる方までいます。医師が即手術しなくてもいいと言うならば、鍼灸を含めた保存療法をしてみて下さい。
以下の参考資料1〜7を要約すると、
30%の人は、症状のない椎間板の変性やヘルニアが有ります。だからヘルニア=腰痛では無いのです。腰痛患者の85%以上は、整形外科的な原因不明であり、適切な治療法が確立されていないとの事もわかってきました。
また、関東労災病院の整形外科部長によると、ヘルニアによる腰痛は、保存療法(薬物療法・理学療法・運動療法の併用)で9割治癒し、手術避けた方がいいと仰っています。
他の研究では、針灸治療の方が、その保存療法の2倍、腰痛改善に有効であるという結果も出ています。鍼灸治療で、痛い所の神経組織の血流を改善するので、腰痛改善に有効だと思われます。
整形外科での治療より有効な場合もあります。整形外科疾患でお悩みの方は、来院してみて下さい。当院で扱っている整形外科疾患は、このページの最後に記載してありますので、参考にして下さい。それ以外の疾患の方も御相談下さい。
U.当院の整形外科疾患治療の手順
整形外科疾患
→A.鍼灸治療が無効→ 病院検査を勧める
→B.鍼灸治療が有効→@、Aの治療法を選択
@現代医学的治療(痛い所治療)
A東洋医学治療(経絡治療、中国医学治療)
まずA、Bの判別をして、Bの場合@、Aの治療法の選択をします。以下に簡単に説明します。
B.鍼灸治療の有効の場合
@現代医学的な局所(痛い所)治療 [標治法]
一般的な鍼灸治療方法。鍼灸院の大方は、局所治療のみを行います。(例えば、筋肉の圧迫による神経痛ならば、その筋肉の圧迫を緩めるように治療します。)
方法・・深鍼、浅鍼、運動鍼、灸治療、骨盤矯正(仙腸関節治療)、吸玉療法(カッピング)
長所・・痛い所に直接鍼灸をする事で、血流改善し、痛みや炎症をとる即効性があります。
短所・・局所の炎症、痛みや症状がひどい場合、却って炎症や痛みを強めるため症状が悪化する場合があります。他の治療院で悪化して来院される方が多いです。そうなると、当然治りにくいです。注意して下さい。この場合Aが有効です。
A東洋医学的な治療 (経絡治療、中国医学治療など) [本治法]
脈診、舌診・腹診などによる伝統的・古典的鍼灸治療方法。現代医学や@と全く違う治療方法。
方法・・経絡治療[脈診で体にある14本の経絡(ツボとツボを結ぶ気の通路)の、異常経絡を探知し、そこに浅鍼治療をし、異常経絡を整え、病気を治癒させる方法]
中医学治療[解り易く言えば、漢方薬のような効果を出す鍼灸治療][脈診、舌診、腹診等により患者さんの病気の原因や発病の経過を分析して証(診断)を決定し,証に合った浅鍼・深鍼治療法を行う]
長所・・免疫力や、自然治癒力を高めたり、体質改善を行う鍼灸治療。又、局所の症状が強い時の遠隔的な治療方法。重い症状や、難治性疾患などの改善にはAでしか治療効果がでません。
短所・・@より、即効性がある場合もありますが、@で無効な場合や、難治性疾患の治療に使うので改善に時間がかかる事が多いです
他に、患者さんや症状に合わせて、イオンパンピング療法、自律神経免疫療法(刺絡治療)、陰陽太極針法、経筋治療、経絡テスト、奇経治療、子牛治療、超浅刺、操体法などを行います。
―・参考資料1〜7・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・
興味がある方は読んで下さい。
参考資料1
腰痛研究の第一人者で、日本腰痛学会長で福島県立医科大学教授の菊地臣一先生の話によると、約30%の人が症状のない椎間板ヘルニアを持ってるそうです。実に73%もの頻度で無症状の椎間板ヘルニアがみられることが分かってきました。
最近では、血流の改善と腰痛治療のかかわりが注目を集めています。
「いくつかの実験結果は、腰の痛みが消える事と、神経組織の血流が改善される事の間に相関性を示しています。それが原因か結果かはともかく、疼痛や神経障害は明らかに血流と関係している。
実際、腰痛の患者さんは、腰部脊柱管狭窄などで神経組織の血流が減っているケースがよくあります。ですから疼痛改善の一手段として、血流を増やしてみようという考え方は十分成り立つわけです。」
参考資料2
2004年にEU(欧州連合)が公表した腰痛ガイドラインによれば、「原因が特定できる腰痛というのは、腰痛全体の15パーセント未満である」とされています。つまり、残り85パーセント以上の腰痛は整形外科的には原因が不明、適切な治療法も確立されていないということです。
参考資料3
関東労災病院の整形外科部長
「保存療法で椎間板ヘルニアの9割治癒できる」
「椎間板ヘルニアは背骨の間にある椎間板がつぶれ、神経を圧迫して下半身に痛みやしびれが生じる病気。重症になると身動きもとれない」と紹介されています。記事は再手術の危険にも触れ、
「やっかいなのは手術をしてもその後同じ椎間板を痛める可能性がある点だ」
「一度手術した場所は神経と周りの骨が癒着して動かしにくくなり、手術の難易度が上がる。また回数を重ねるほど削った背骨の安定感が減る」
とした上で関東労災病院の整形外科部長の「ヘルニアの9割は保存療法(薬物療法・理学療法・運動療法の併用)で対処できる」とうい言葉でまとめています。
(2007年2月6日の日経新聞夕刊)
参考資料4
腰痛改善には針灸が、通常治療の2倍の効果
2000年ドイツで、腰痛治療で病院での治療と、鍼治療の効果を比較するプロジェクトが行われた。
[方法]ドイツ国内の340施設において、平均8年の慢性腰痛の病歴を持つ1162名の患者を対象とした。患者は、中医学理論による鍼治療(387人)、非経穴部位浅刺による偽針(387人)、薬物療法・理学療法・運動療法の併用による通常治療(388人)のどれかを受けた。
[結果]針治療および偽鍼は、通常の治療より効果的に痛みを軽減した。
治療6か月後の改善率は、鍼治療群では47.6%、、通常治療群では27.4%、偽鍼群では44.2%であった。 鍼治療群と通常治療群の差は20.2%であった。
【結論】鍼は、少なくとも6か月間慢性腰痛を改善する効果的な方法である。鍼治療は、通常治療のほぼ2倍の効果があった。これらの結果に基づいて、鍼治療は現在ドイツの公共医療として認識されている
参考資料5
明治鍼灸大学の中島氏らの研究
首肩の痛みに対する鍼治療と局所注射の比較試験
整形外科では患者の訴える痛み部位に局所麻酔薬を注射(局所注射)する事が多い。一方、鍼治療も、その効果は経験的に知られている。
ランダム化比較試験という非常に信頼性の高い方法を行った。首肩の痛みで、同一部位に局所注射、あるいは鍼治療を行った。結果、
局所注射と比較して、鍼治療は、より高い効果を示した。しかも針灸治療後も、痛み改善の効果を維持しました。
参考資料6
鍼治療は変形性膝関節症の痛みを緩和し、関節の機能を向上させる。米国立衛生研究所の、変形性膝関節症に対する大規模な無作為比較試験では、鍼は変形性関節症の痛みと関節機能の改善に、標準的治療(鎮痛薬治療)に対しても大変有効であると結論付けた。
無参加患者は無作為に3つの治療の1つに振り分けられた。つまり、
鍼治療グループ、偽鍼グループ、抗炎症薬治療や非ステロイド系抗炎症薬、オビオイド系鎮痛薬を含めた標準的な治療を継続した。
メリーランド医科大学(メリーランド州ボルチモア)統合医療センター所長師らにより、この研究中に26週間で24回の治療セッションに渡って190名の患者が鍼を受療し、191名が偽鍼治療を受療した。
偽鍼グループと比較グループと比較して、8週までは鍼を受療した参加者に大きな機能向上が認められ、14週まで著しい痛みの緩和が認められた。鍼を受療した患者は40%の痛みの減少があり、ほぼ40%の機能の向上が認められた。
参考資料7
自律神経失調症の9割以上が、首の凝り治療で症状治まる。
持続的なめまいや頭痛、体調不良などを訴える自律神経失調症患者に対し、首の筋肉の凝り、異常などを解消すると、9割以上の患者で症状が治まることを、東京脳神経センター(東京都港区)の松井孝嘉理事長(脳神経外科)が7日の日本自律神経学会で発表した。
松井理事長は、長期に症状を訴える自律神経失調症の患者は、重い頭を支える首の筋肉に痛み、硬さなどの異常が多いことに着目。
2006年〜08年5月にかけて同センターに自律神経失調症で入院した265人に対し、首の筋肉の異常をなくす治療を実施したところ、
92・5%が1〜3か月で治癒した。
治療は、痛みや異常が首のどこにあるか36か所をチェック。それに基づいて低周波治療器、温熱療法、はり・きゅう、ビタミンB群投与などを組み合わせる。外来での治療も可能だ。
松井理事長は「自律神経失調症は30〜40歳代の首の細くて長い、なで肩の女性に多い。長時間のパソコン作業などは首に負担がかかるので、15分おきに休むことが大切」と話している。
(2008年11月14日 読売新聞)
◎整形外科疾患とは、
(頭痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺、首の痛み、頚椎症、頚腕症候群、胸郭出口症候群、肩の痛み・肩こり、五十肩、背中の痛み、ヘルペス後神経痛、手根管症候群、腱鞘炎、ヘルニアから来る腰痛・坐骨神経痛、脊柱管狭窄症、肋間神経痛などいろんな神経痛・しびれ、知覚障害、ギックリ腰、寝違い、股関節痛、膝関節痛、捻挫、交通事故後遺症・ムチウチ、スポーツ障害など)です。上記以外の疾患でも御相談下さい。 |