国、身柄要求に慎重 読谷ひき逃げ / 村長要請 落差に不満
2009年12月22日 沖縄タイムス
【東京】
読谷村で起きたYナンバー車両によるひき逃げ死亡事件で、同村の安田慶造村長らが21日、警察庁や防衛省、米国大使館などへ容疑米兵の日本側への身柄引き渡しを求めたが、政府側は「証拠固め」などを理由に慎重な姿勢を繰り返し、事件解決への具体的な道筋は示さなかった。安田村長は政府の対応にいら立ちを示し、日米地位協定改定の必要性を指摘した。
要請の中で村長は、事件後に開いた村民総決起大会で決議した県警が容疑者としている米軍人の日本側への身柄引き渡しや地位協定改定を強く要望。中井洽(ひろし)国家公安委員長は「米兵が犯人であることは間違いないだろうが、自白がなくてもひき逃げと断定できる証拠固めが時間をかけてでも必要だ」とし、県警の慎重捜査に理解を求めた。
また、米兵が弁護人の助言で出頭を拒否していることに触れ、「目撃者がおらず、物証だけで裁判に踏み切ることになるが、証拠が不十分となってはいけない」と説明。「余分な配慮や邪魔が入って遅れている訳ではない」との認識を示した。
一方、米兵が米本国に帰国しないようパスポートなど身分証を米側が保管していることも明らかにした。
米大使館ではヤング安全保障政策課長が対応。同席した山内徳信参院議員によると、日米合同委員会で日本側が地位協定全般の問題提起をすれば、議論に応じる考えを示したという。
北沢俊美防衛相は日米合同委員会などで外務省に協力する考えを示した。外務省の吉良州司政務官は「要請を岡田克也外相に伝える」と述べるにとどめた。
要請後、安田村長は記者団に対し「私たちは凶悪犯ととらえているが、政府はそうではないようだ」と政府との認識の違いを指摘。
米兵が兵役を終えて米本国に帰ることを懸念し、「日米同盟の中で命を奪われても物を言えない国家があるのか。地位協定が邪魔になるなら、政府は積極的にそれを取り除く努力をするべきだ」と協定の見直しを強く訴えた。
要請には糸数慶子参院議員、照屋寛徳衆院議員も同行した。22日は米陸軍第1軍団司令部のキャンプ座間(神奈川県座間市)で司令官に抗議する。
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