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和坊雑記帳


疑問:大麻とタバコ

2009.2.20

項目

はじめに
概要
人体への影響
 日本
 アメリカ
 イギリス
医学的見地
 発がん性
 依存性
  1、依存性薬物の特性
  2、使用人口に対する依存症になった人の割合
  3、薬物依存症の重症度評価尺度
  4、アメリカ国立薬物乱用研究所(NIDA)の評価
  参考
日本における法規制
 規制対象
 免許制
 罰則
 判例
各国大麻政策
 アメリカ EU オランダ イギリス ドイツ ベルギー イタリア ポルトガル ロシア カナダ
まとめ





はじめに


 去年から今年にかけて、大麻所持や栽培による事件が多発した。

 大麻事件と云えば芸能界御用達が相場だったが、去年8月には、国技・大相撲の幕内・若ノ鵬容疑者が大麻を所持した疑いで逮捕された事を受けて、十両以上の力士に対して9月に抜き打ちで採尿検査をしたところ、ロシア出身の幕内・露鵬と、十両・白露山の2人から大麻の陽性反応が出た。

 それ以外にも、5月に関西大学生、7月、国交省近畿整備局大井戸ダム工事事務所主任が官舎で大麻栽培。10月には、俳優・加瀬大周、慶応大学生、同志社大学女子学生が、11月には早稲田大学生がそれぞれ逮捕さら、今年に入ってからも、芦屋大学内で大麻まん延が発覚、2月には国立大学の京都大学生が逮捕された。

 過去には、1977年9月井上陽水、1977年9月内田裕也、1977年9月研ナオコ、1977年9月内藤やすこ、1977年9月桑名正博(1度目) 、1977年10月美川憲一(1度目) 、1980年10月カルメンマキ、1981年12月桑名正博(2度目)、1982年1月コロッケ、1983年4月萩原健一 、1983年3月清水健太郎(1度目) 、1983年5月坂本スミ子、1984年8月美川憲一(2度目)、1986年11月清水健太郎(2度目) 、1990年5月勝新太郎、1994年10月清水健太郎(3度目)、1995年12月長渕剛 、1998年9月加千須ユージン(ミュージシャン。ミッキー・カーチスの息子) 、1999年8月槇原敬之、2001年8月いしだ壱成、2001年9月カルーセル麻紀 、2001年12月田代まさし、2002年1月仁科貴(俳優・故川谷祐三長男)、2002年2月寺内アキラ(寺内タケシの息子) 、2003年2月中島らも(2004年死去)、2004年5月清水健太郎(4度目)、2006年5月大森隆志(元サザンオールスターズメンバー) 、2008年2月加藤来門(ヒデとロザンナの次男) 等々の有名人やその息子たちが大麻所持で摘発されている。

 そこで、有名人や最高学府に学ぶ学生達にまん延する「大麻とはなんぞや」を検証する。

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概要


 1、大麻(たいま)ないしマリファナは、麻の花・茎・葉を乾燥させ、細かく切り刻み、調理または燃やすなどして発生した煙を吸引して使用する薬理作用のある植物であり、嗜好品や医療薬として用いられている。

 2、マリフアナはメキシコ・スペイン語で「安い煙草」を意味する。これは大麻の繁殖力が強く、野草として自生していたために安価に手に入ったことからメキシコでこの呼称が一般的になり、これがアメリカへと伝わって世界中にマリファナという呼称が定着した。

 3、麻(あさ)の葉及び花冠に含まれる物質は、陶酔作用を引き起こすが、麻の成分は品種によって大きく異なり、特に、亜種のインド麻は、一般的な大麻より多くの陶酔成分を含む。一般に嗜好品としての大麻と言えばこのインド麻を指し、インドやジャマイカなどではガンジャ(神の草の意)と呼ばれる。

 産業用の麻は、陶酔成分が生成されないよう改良された品種が用いられる。また、品種が同じでも産業用と嗜好用とでは栽培方式が異なる。前者は縦に伸ばすために密集して露地に植えられる方式が主であるが、後者は枝を横に伸ばすために室内栽培が多い。

 4、日本では1886(明治19)年に印度大麻草として日本薬局方に記載され、1951(昭和26)年の第5改正日本薬局方まで収載されていた。また、庶民の間でも痛み止めや食用として戦後に規制されるまで使用されていた。日本における嗜好目的での使用は第二次世界大戦後のアメリカ進駐軍から広まったとされている。

 5、日本における歴史的使われ方としては、衣類、紐(ひも)、縄(なわ)の生活用具を始め、神道とも関わりが深く、穢れを祓う紙垂(しで)は古くは麻の枝葉や麻布でつくられ、神職がお祓いに使う大幣(おおぬさ)は大麻とも書き、麻の糸を使用していた。その他、お盆の迎え火や正月の護摩焚きで麻が燃やされるなど、神事、仏事に広く利用されていた。現在も、神社の注連縄(しめなわ)、相撲の化粧まわしに等に使用されている。

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人体への影響


 日本

 大麻を乱用すると気管支や喉を痛めるほか、免疫力の低下や白血球の減少などの深刻な症状も報告されています。また大麻精神病と呼ばれる独特の妄想や異常行動、思考力低下などを引き起こし普通の社会生活を送れなくなるだけではなく犯罪の原因となる場合もあります。また、乱用を止めてもフラッシュバックという後遺症が長期にわたって残るため軽い気持ちで始めたつもりが一生の問題となってしまうのです。社会問題の元凶ともなる大麻について、正確な知識を身に付けてゆきましょう。と説明している。(厚生労働省所管の公益法人財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターのウェブサイトより)

 アメリカ(精神病問題)

 1972(昭和47)年のマリファナ及びドラッグ濫用に関する全国委員会(シャーファー委員会)で「大麻による急性の精神障害で入院しなければならないような例は、アルコールのように顕著なものではない」との報告書の内容を認めた。

 1999(平成11)年に全米疫学学会誌に掲載された1300人を対象とした研究で「15年以上にわたって大麻のヘビーユーザーとライトユーザー、全く使わなかった人の間で有意な認知機能の低下はなかった」との精神病問題に否定的な研究報告があり、アメリカでは、大麻に関わる精神病問題について論争で取り上げられる事は皆無に等しい。

 イギリス(精神病問題)

 1969(昭和44)年にイギリス政府の諮問していた委員会が「大麻の喫煙が直接、深刻な身体的危険に関連しているという証拠はない」というウットン・レポートを発表した。

 2002(平成14)年には薬物乱用諮問委員会(ACMD)の「大麻の長期使用についての中心課題の一つは、それが心の病、特に精神病のリード役になるかどうかということで(中略)明確な因果関係は実証されなかった」と報告した。

 2004(平成16)年の王立精神医学カレッジの研究では「精神の病気にかかりにくいとわかっている人では、大麻の使用が精神病などの心の病気を引き起こすことを示す証拠は全くといってよいほど無い」との報告をしている。

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医学的見地


 1、急性中毒による死亡はまずないと言われており、過剰摂取による死亡例の報告は無い。しかし、大麻の吸引は燃焼時のタールによって慢性的な気管支炎、癌などの原因となる。精神的な害としては統合失調症、うつ等の精神障害があるとされ、これらを総称して大麻精神病と呼ぶが、WHO(世界保健機構)は大麻精神病という疾患は明確に定義されていないのが実情であり、さらに推定される症状も統合失調症など他のすでにある精神疾患と判別がつかないとしている。

 2、全米科学アカデミー医学研究所は煙による害を別にすれば、副作用は他の医薬品で許容されている副作用の範囲内にあるとしている。またイギリスの研究団体(en:Beckley Foundation)も「大麻は精神及び身体を含む健康問題で良くない場合があるが、相対的な害では、それはアルコールかタバコより極めて害が少ないとしている。

 3、2008(平成20)年11月に精神医学イギリスジャーナルで掲載された論文では15000件以上の文献を収集し、その中から選別された13件の長期研究の検証を行った。その結果、大麻と精神病との因果関係が不明瞭なままであり、また交絡因子の調整も不十分であるとして、「大麻と精神病との関連性は信頼性に乏しい」と結論付けている。

 発ガン性

 1、フランスの消費者情報誌(60millions-magazine)が行った研究によると、タバコと同じような吸い方であるジョイント:紙巻大麻で大麻を吸った場合、タール量はタバコと変わらず、大麻の長期常用は煙草の煙と同程度に気管支や上皮細胞が前ガン状態になりやすいとしている。また、煙草と大麻の併用が慢性閉塞性肺疾患の症状が悪化することが示されている。

 2、カリフォルニア大学の主導で行われた研究では「長期的に大麻を常用していても肺ガンになるような関係を全く見出すことはできなかった」としている。また年間のジョイント消費量が10~30本の大麻使用者に限ると逆相関関係にあることが示された。これに対してタバコ使用者の場合は肺ガンの発病リスクが20倍になるとしている。別の研究でも口腔ガンと上気道ガンも大麻との関連性は無いとしている。

 3、大麻成分のカナビノイドには抗ガン作用と生物の活性や反応を刺激し煙の発ガン作用を抑制してガンの発生を誘発する不安定なフリー・ラジカルの生成に関連する免疫システムの暴走が起こらないようにする働きがある。これに対して、タバコの煙に含まれるニコチンはガン細胞の成長を促進し、細胞に血液を供給する働きが知られている。

 依存性

 大麻は依存性が低く、少量で十分な効果を得ることが可能であるため、煙草のように長期間にわたって毎日のように終日何本も吸うことは非常に稀であり、大麻の月間消費量はジョイント平均18.7本である。これに対してタバコ喫煙者はタバコを1日に平均15~20本をほぼ1年中繰り返して吸うため、タバコ喫煙者の方が消費量が多い。実際に大麻喫煙者が被る害は、1日の一般的な消費量(煙草20本、ジョイント1~2本)で比較して、煙草の1/3ほどということになる。

 1、依存性薬物の特性(1963年)
依存薬物 精神依存 身体依存 耐性獲得
ヘロイン
アルコール
アンフェタミン 強~中
コカイン
幻覚薬
たばこ
大麻

 2、使用人口に対する依存症になった人の割合(1999年)
依存薬物 身体依存
たばこ 32%
ヘロイン 23%
コカイン 17%
アルコール 15%
抗不安剤(鎮痛剤や睡眠剤を含む) 9%
大麻 9%


 3、薬物依存症の重症度評価尺度(2004年)
依存薬物 指標(最大15)
ヘロイン 12.9
アンフェタミン 6.1
コカイン 5.5
LSD 3.1
大麻 2.6
エクスタシー 1.3

 4、アメリカ国立薬物乱用研究所(NIDA)の評価(1994年)
依存薬物 依存性 禁断性 耐性 切望感 陶酔性
ニコチン 6 4 5 3 2
ヘロイン 5 5 6 5 5
コカイン 4 3 3 6 4
アルコール 3 6 4 4 6
カフェイン 2 2 2 1 1
大麻 1 1 1 2 3

 参考
1999(平成11)年のカナダで行われた研究では、大麻の依存症は他の薬物に比べて高くはなくタバコ、アルコール、ヘロインより弱いとされている。

 また、国境なき医師団の創設者として知られるフランスの医者で政治家のベルナール・クシュネルは、ピエール・ベルナール・ロック博士の監修の下、1998(平成10)年に政府報告をまとめ、中毒性と神経毒性によってドラッグのクラス分けを行った。結果、最も中毒性が高く、かつ致命的なクラスとして、ヘロイン、コカイン、アルコール。中間クラスとして、ベンゾジアゼピン、ハルシノゲン(当時における幻覚剤の総称)、タバコ、大麻を最も危険性の低いクラスとした。

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日本における法規制


 規制対象

 日本の大麻取締法は、大麻を「大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く)並びに大麻草の種子及びその製品を除く」と規定している(同法1条)。

 アサ科アサ属(カンナビス属)の植物は、カンナビス・サティヴァ・エル1種のみであるので、大麻取締法1条にいう「大麻草(カンナビス・サティヴァ・エル)」とは、カンナビス属に属する植物すべてを含む。

 大麻種子は調味料や鳥の餌などで普及しており、規制が難しく取り締まりの対象とされていない。また、大麻の吸引自体は、法律違反ではない。これは揮発した大麻成分を自然摂取してしまう麻農家や同法制定までは麻が燃やされていた護摩炊き、お盆の迎え火や野焼きなどによる受動喫煙、飲食物に混入されてしまった場合などを考慮したものであるとされる。

 免許制

 大麻取締法により、大麻(大麻草及び大麻製品)の所持・栽培・輸出入は、免許制となっている。すなわち、繊維若しくは種子を採取する目的で大麻草を栽培しようとする場合は都道府県知事の大麻栽培者免許が必要であり、研究目的で大麻草を栽培し、又は大麻を使用しようとする場合は大麻研究者免許が必要である(同法2条、3条)。また、免許を受けた大麻研究者が大麻を輸出又は輸入しようとするときは、厚生労働大臣の許可が必要である(同法4条1項1号)。

 日本では大麻栽培に免許制度を採用しており、産業的栽培は法的に可能である。しかし、厚生労働省は新規の免許交付については、たんに農作物として出荷する目的での栽培を認めるわけではなく、「その栽培目的が伝統文化の継承や一般に使用されている生活必需品として生活に密着した必要不可欠な場合」に限るとしており、事実上、ほとんど認めない方針を取っている。

 罰則

 無免許ないし無許可で栽培又は輸出入をした場合は、7年以下の懲役(同法24条1項)。営利目的の場合は10年以下の懲役又は300万円以下の罰金(同条2項)。大麻の不法所持、譲渡・譲受けは5年以下の懲役(同法24条の2第1項)。営利目的の場合は7年以下の懲役又は200万円以下の罰金(同条2項)。

 大麻の栽培又は輸出入については予備罪も処罰され(同法24条の4)、栽培、輸出入、所持、譲渡・譲受けともに未遂も処罰される(同法24条3項、24条の2第3項)。さらに犯人が所有し又は所持する大麻は没収(必要的没収)されるほか(同法24条の5第1項)、大麻の運搬に使用された艦船、航空機又は車両は没収(任意的没収)することができるとされる(同条2項)。

 大麻の所持や栽培について、少量所持であっても最低刑を懲役刑と定めているのはG8各国中で日本だけである。

 判例

 厚生省や取締り当局(警察等)は、「大麻の使用による国民の保健衛生上の危害の防止である」と大麻取締法の目的を説明している。

 ここで云う「保健衛生上の危害」とは、判例では、大麻には向精神作用があり、それが原因で精神異常や幻覚が生じるとしている。

 しかし、向精神作用自体が保健衛生上の危害で、犯罪であるとすれば、アルコールの有する向精神作用は大麻より強いことから、飲酒は大麻以上に厳しく取締らなければならなくなる。

 また、具体例として、自動車の運転時の危険性を指摘しているが、アルコールも含めた薬物の影響下で車を運転すれば、刑事罰の対象と道路交通法で規制しており、また大麻の中毒者は運転免許の欠格事由とされているので、大麻取締法そのものの存在価値が問われるものである。

 昭和27年から29年にかけて行われた占領法制の再検討による法令整理が行われた時、大麻取締法の廃止が検討されたが、見送られた。

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各国大麻政策


 アメリカ

 連邦法の規制物質法では、少量の所持であっても違法である。

 州による法の運用は、多くの州が規制物質法に従って執行している。ただ、一部の州(50州中のうち13州)では、自己使用目的の少量(1オンス=約28g以下)の所持が罰金刑などに指定される場合がある。もちろん、これらの13州でも「1オンスを超える量の所持」「大麻樹の所持」「大麻の栽培」「大麻の販売・輸送・配布」「所持量に関わらず、販売目的での所持」などは重罪であり、懲役刑が課される。

 州法の医療大麻法による、医療大麻については、医師の推薦や許可が得られる場合に限って、大麻を所持・栽培できる州がいくつか存在する。ただし、どの州も患者による大麻の販売(転売)や配布は違法行為である。医療大麻法は1996(平成8)年にカリフォルニア州で執行されたのを皮切りにして、現在までに50州のうち、14州に存在する。

 ▽歴史
 1840(天保11・江戸時代)年に医薬調合品として大麻の利用が可能になり、1890(明治23~)年代まで処方される薬の上位にあった。

 嗜好品としては1876(明治9)年の独立100周年を記念するフィラデルフィア万国博覧会のオスマントルコ帝国のパビリオンでは大麻の吸引が行われた。

 その後、アメリカ北部で大麻を吸引できる店が開店し、上流階級や地位のあるビジネスマンがお忍びで通った。禁酒法時代にはクラブなどの公共の場で酒の代わりとして振る舞われていたが、1937(昭和12)年に連邦法によって非合法化された。

 しかし、1960(昭和35)年代にはヒッピー・ムーブメント(運動)で大麻使用が大衆化され、ベトナム戦争で大麻を吸うアメリカ兵士が急増した。

 現在では州法での医療大麻の使用が可能になった州もあるが、連邦法との板挟み状態にあり、医療目的で大麻を使用する患者や老人、薬局などが逮捕や強制捜査を受けるなどのグレーゾーンであったが、2009年2月に医療大麻に対する取り締まりが終結された。

 EU

 欧州でも法文上は、日本の大麻取締法と同程度の厳しい罰則が、輸出・輸入、栽培・販売・輸送・製造、営利目的での栽培・販売・輸送・製造、所持などの行為に科せられている。

 ただ罰則があるのにも関わらず、EUでの薬物犯罪は後を絶たない。その中でも大麻は特に使用者が多く、2008(平成20)年度のEMCDDAの調査によれば、欧州成人における大麻の生涯使用者(今までに1回でも使用したことのある人)は7100万人で、欧州人口の22%にのぼっている。

 過去1年以内の使用者は、2300万人。過去1月以内の使用者は1200万人。このような大量の薬物使用者が存在する現状に、警察・司法が犯罪撲滅に追いつけない現状にある。

 欧州では、繊維利用を目的とし品種改良した麻を、伝統的な呼び名であるヘンプとし、ドラッグとしてのイメージが強いマリファナ、カナビスと区別している。

 オランダ

 大麻が合法という紹介がされることがあるが、これは間違いで罰則が科せられている。

 ただし、オランダでは、大麻などのソフトドラッグ使用者が多く、禁止法で抑えつければ、ハードドラッグと同じ闇市場に出回る結果、ソフトドラッグ使用者がハードドラッグ使用に走る機会を増し、薬物による害を増やすことになるとの考えから、地方自治体は個人使用のための大麻を販売する小売店コーヒーショップを許可している。

 しかし、オランダ国内法では、個人使用のための製造及び所持も違法行為であるため、地方自治体が許可するコーヒーショップは矛盾を抱えた存在である。

 その為、オランダ法務省は1996(平成8)年から「ソフトドラッグに関する寛容政策」というガイドラインを適用し、「個人使用目的とした5グラム以下のソフトドラッグ所持」は通常、起訴が猶予される。ただし、ガイドラインは法の執行基準であるため、これに反して起訴が為されたとしても、ガイドラインを根拠に無罪にはならない。違法行為であることには変わらないのである。

 イギリス

 違法とされている。

 ただ、2004(平成16)年に大麻の違法薬物としての分類がクラスCに下げられ個人使用量相当の所持は取り締まりの対象外であったが、2009(平成21)年、政府は高濃度のTHC(テトラヒドロカンナビノール:精神活性成分)を含むスカンク(大麻の改良品種のひとつ、室内栽培に向くといわれる)の蔓延、大麻による精神疾患への懸念を理由に、大麻は危険麻薬に再度指定され、クラスCからクラスBに格上げされた。この格上げは、大麻と精神病の関係を示すエビデンス(科学的根拠)が弱く、クラスCに据え置くべきとする薬物乱用諮問協議会の勧告を押し切った形で執行された。

 ドイツ

 大麻の不法所持は違法であり罰金及び禁固刑で罰せられる。

 ただし、個人使用における少量所持は起訴されない。これは連邦憲法裁判所の見識にそったものであり、ドイツでは大麻に限らず違法薬物の少量所持は制限に沿えば起訴されていない。

 ベルギー

 少量所持を許容する法案が可決されたものの、運用方法の曖昧さにより裁判所で却下され、現在国会で条文が再検討されている。
 条文が再可決されるまでの暫定的なガイドラインとして、少量所持が発覚した場合は口頭注意にとどめ、大麻そのものの没収はしないよう通達されている。

 イタリア

 最高裁はラスタファリアンの大麻の所持を認める判決を出している。

 ポルトガル

 ポルトガルでは2001(平成13)年に大麻及びその他の軽微なドラッグ(ヘロインやコカインなど)を非犯罪化している。

 ロシア

 医療目的の所持・使用を容認。6グラム以下であれば合法的に所持できる。また20グラム以下の所持は刑罰の対象とならない。

 カナダ

 医療目的の大麻栽培、所持、使用は合法化されており、カナダ保健省では処方箋のある患者への販売も実施している。また、世界で初めて医療大麻使用者に対する医療費控除制度も導入した。裁判所は大麻禁止法に違憲判決を出している。

以上出典: フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)

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まとめ


 以上が大麻に対する概略で、大麻そのものは、その毒性や依存性は、タバコやアルコールより低く、社会的コスト(医療費やタバコが原因の火災等々)もタバコやアルコールと比べれば、比較にならないほどで、タバコやアルコールのリスクを「自己責任」で認めるならば、大麻も合法化すべきだと思わざるを得ないが、どうか。

 また、大麻は、(1)縄文時代から衣料・食料・紙・医療・儀式等に使われ、日本人に親しまれてきた麻のことで、戦前はその栽培が国家によって奨励されてきた。

(2)神道において罪・けがれを払う神聖なものとされ、神話(天の岩戸開き)から現在に至る注連縄(しめなわ)を含む神事に、また、天皇の即位に際して行なわれる大嘗祭において天皇が使用した着物や大相撲の化粧まわし(横綱)も大麻で織られている。

(3)葉や花穂は副作用が少なく、喘息や痛み止め・不眠症などの医薬品として使用できる。
 また、1886(明治19)年に公布された日本薬局方に「印度大麻草」および「印度大麻草エキス」は、「鎮痛、鎮静もしくは催眠剤」として収載され、1906(明治39)年の第3改正で「印度大麻草チンキ」が追加収載された。これらは、1951(昭和26)年の第5改正日本薬局方まで収載されていたが、戦後の第6改正日本薬局方において削除された(大麻取締法の施行に伴って薬局方から除外されてしまった)。
 なお、種に含まれているオイルは健康によく、皮膚に対する浸透力も強いので、マッサージオイルとしても大変有用である。

(4)、茎や葉を発酵させるとエタノールやメタンガスなどの燃料が生成され、代替エネルギーになりうる。

(5)、茎に含まれるセルロースを原料として有機塩素による漂白を必要しない環境上安全な紙が生産でき、また大麻の生育期間は年程度であるので、大麻から紙を生産すれば永続可能な状態で原料の供給ができ、地球の緑を守ることができる。

(6)、同じくセルロースを原料として自然に土に分解する環境上安全なプラスチックが生産でき、ダイオキシン等の環境問題解消になる。

 この様に、日本人と大麻の関係は、日常生活は勿論の事、日本魂の支柱に大事な役目を担っていた歴史上の事実とともに、大麻を有効利用する事によって農業が活性化し、地球規模の貢献も出来るにも拘わらず、大麻取締法が成立したのは、なぜなのか。

 その疑問を解くカギは、アメリカにある。

 19世紀後半にアメリカで世界最初の商業油井が開発されたことに始まった石油産業は、当初、照明用灯油の需要が主体であり、ガソリン等他の留分は余計なものであったが、1920年代には各種精製の基本プロセスが開発・商業化され、1930年代には、化学工学が石油産業に応用され、石油からの鉱物系潤滑油が植物油系に代わって広く用いられるようになり、確固たる地位を築くまでになった。

 しかし、その過程に於いて、石油化学産業にとって、競合製品の大麻油(産業用機械油)や繊維(衣料やロープ)を作れる大麻は、石油から精製する鉱物系潤滑油や合成繊維・ナイロンにとっては、目の上のタンコブで邪魔な存在だった為、1937(昭和12)年に大麻を麻薬に指定する事で、大麻栽培そのものを禁止してしまった。

 まさに、石油化学産業の政治的陰謀とも云える行為だが、その様な事を平気で行う事が出来る国がアメリカである事を忘れてはならない。
 その論理を、戦後日本に進駐した米軍が日本に押し付け、1948(昭和23)年大麻取締法が成立、都道府県知事の許可を得て行う神事用の大麻栽培以外、日本での大麻の栽培は事実上禁止された。

 これらの事実を最高学府に学ぶ学生は承知の上で大麻を使用しているならば、将来の大麻取締法廃止に向けての、デモンストレーション(示威運動)に発展する前兆現象ではないかと思っている。

 ともかく、アルコール、タバコ、カフェイン等の嗜好品と比較しても、身体依存性の低い大麻が、麻薬扱いを受けているのは、アメリカの意向ならば、戦後60年以上経過した現在も、日本国内に駐留米軍を容認し、アメリカ51番目の州と揶揄される日本政府に、大麻取締法廃止を望むべきも無いので、医学的にも、社会的コスト面でも最悪のタバコを麻薬に入れ、タバコ・大麻取締法に改めるべきであろうと提案するが、どうか。


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