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【享保期 難波銭】  

この銭貨については、鋳造時期、鋳造地ともほぼ間違いがないと思われます。享保期の幣制の改革の意気込みを現すような見事な銭容を誇るものさえあります。姿を立派に見せるための努力は涙ぐましいほどで、中でも銭に厚みを見せる額輪の技法などは、果たしてここまでやっても良いのかと考えさせられるほど徹底したものです。非常に整った書体で、永字の左側の払い先端が跳ねる特徴があります。

制作、書体により低頭通、高頭通、額輪に分類されます。

10.享保期 難波銭の類 享保13年(1728年) 摂津国西成郡難波村新地 鋳造  

→ 享保期御用銭

【評価 10】

低頭通
別名に濶縁、欠目寛の名を持つ。輪の幅が広く、寛目の上横引きが短く欠ける。また、寶字のウ冠が郭上辺まであがっている。通頭は平べったい。尓の初画が浅い角度で打ち込まれている。永柱の跳ねも小さい。
この手の書体で銭径の巨大なものを享保期御用銭と言い有名な珍銭である。

【評価 8】
低頭通(欠サ寛)
収集2005年7月号の貨幣クローズアップにおいて木田氏が紹介された譜外新種。寛サの中央部分が切れる。
(評価についてはよくわからないので暫定的に入れてあります。)

→ 貨幣クローズアップ No.20
【評価 8】

低頭通(流星)
雑銭の鋳だまり変化。とりたてて一種とすべきものではないが類品があるようなので参考掲示する。

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額輪
難波銭は総じて額輪気味であるがこれは特異。

高頭通
寶字が降る。寛目の横引きは上下ほぼ揃う。正目寛中様である。

低頭通
寶字の位置に注目!寛目の横引きの上画が短い。欠目寛昂寶大様である。

難波銭類の拡大図

【評価 6】

額輪(磨輪)
額輪の中にはとくに輪幅の狭いものが存在する。見栄えはしないが少ないものである。ただし価値的には?

【評価 6】
額輪
輪は細縁だが厚みがあり、額縁状に低くなった銭文を囲む。特異な制作技術でここまでのものは他に例を見ない。銅の練れも良くあるいは初期銭かもしれない。
高頭通原母銭
高頭通の原母銭。原母銭ですから上記のものより内径が大きく、制作は格段に良くなります。古くは中縁御用銭とされたこともあります。

(平成17年銀座コインオークションカタログより)
享保御用銭
低頭通の大濶縁大様銭。御用銭といえばこれをさし、昔からの有名銭で人気があるが、市場ではときおりみかけることがあります。淡黄褐色、紫褐色、白銅色のものを見たことがありますが贋作品も多いと聞きます。はたしてどの銅色が正品なのでしょうか?制作は特別に良いわけではないと聞きます。

(平成17年銀座コインオークションカタログより)

※カタログ写真倍率が一定ではありません。下のものに比べて実際以上に内外径の差が出てしまっています。

贋作 享保御用銭
贋作というほどのものではなく、変造品といったところ。低頭通の大ぶりなものを加熱しながら丹念に打ち広げたもの。低頭通も額輪気味なので手間隙かければこういうものが出来上がる。ただし、どうしても輪周囲がいびつになる上、叩いた痕跡がはっきり残ってしまう。何よりも御用銭にしては貧相で薄っぺらである。銭径約27㎜、重量3.8gで、通常の低頭通よりは重いが、規格外というほどではない。ちなみに最上段の低頭通は大型のもので重さは4.1gある。

称:享保御用銭類

淋手
文字、銭径とも小さい。肉薄で貧相。広穿で寛足が極端な内跳になる。

和歌山銭の特徴

文字の形状が独特です。とくに永柱が長く、永頭が俯すのは全てに共通した特徴です。この書体ははたしてうまい字なのでしょうかね・・・?

広穿小字大点永
昂寶である。離頭通に比べて通頭の幅が小さく、永点が長く大きくなる。

広穿離頭通
寶字が長く昂寶になる。通頭の下辺が長く、用画から離れる。

広穿小字円辵
短寶である。しんにょうの頭角が丸く、最終の払いとの接合部が切れている。見画の第5画がわずかに右にとび出す。

広穿小字(本体)
短寶で寶字ウ冠が穿の上辺の下に位置する。しんにょうの頭の角は尖る。

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狭穿大字
文字が大きく銭面いっぱいに書かれている。その割りに狭穿で寶字が郭の上下にはみ出している。銭径は大きい。

和歌山銭類の拡大図

【評価 8】
【評価 6】
【評価 珍】
【評価 8】
【評価 7】
【評価 5】
【評価 9】
【評価 8】
狭穿大字奇頭永
永頭が点状に陰起している。
淋手
別名は寛内跳であるが、源氏名の淋手があまりにも有名な珍貨である。薄っぺらで貧相であるが、人気は抜群である。永柱が鋳切れる
淋手瑕永があり、さらに少ない。
広穿小字破冠寛
本体の変種で寛冠が陰起して、サ画の縦画脇右肩がが切れているように見えるもの。画像を見る限りはサ画の縦画が冠上に伸びて重なって、盛り上がっているように見える。
広穿小字大点永
永字の点が大きくなる。やはり長寶である。
広穿小字離頭通
通頭の底部が長く、用画から離れている。この銭種と大点永は寶字が縦長である。
広穿小字円辵
通字のしんにょうの頭の角がわずかに丸みを帯びるもの。また、しんにょうの揮部の下が陰起している。以上は皆短寶である。寛見画の第5画が右側にわずかに突き出るのと、見画第1画が下辺に密着しないでわずかにすきまがあるのが約束。本体とは微差である。存在は多い。
狭穿大字断尾永
永字の最終画の中ほどにぶつんと鋳切れがあるもの。
【評価 10】
広穿小字
広穿小字の本体銭と呼ばれるもので、通のしんにょうの頭の折れ部分が鋭角になるもの。寛字見画の第5画は右側に突き出さない。また、見画第1画は下辺に密着する。(下の画像参照。)本体は少ない。
狭穿大字
薄手で大きな銭体に大きく独特な文字がのびのび配置されている。通常の銅質は黒茶~赤褐色だが、
ごく稀に黄色いものが存在するようである。書体変化はほとんどない。
【元文期 和歌山銭】
元文期鋳造とされていますが、他の元文期銭に比べ銭径、文字とも大きいのです。個性的な書体で古くは異制の名称がつけられていたそうですが制作は安定しており質のバラつきはあまりありません。この銭を見た後で他の元文期銭を見るとこの銭座が良心的に思えてしまうほど・・・それだけ元文期らしからぬ異端児銭です。

狭穿大字、広穿小字、淋手の3手に中分類されます。
11.元文期 和歌山銭の類 元文2年(1737年)紀伊国名草郡中之島村 鋳造推定 
【評価 10】
高頭通
別名に中縁、正目寛の名を持つ。前銭に比べて輪幅が狭く、寛目の切れも少ない。寶字は小さくなり寶字ウ冠は郭上辺より下に位置する。永柱の跳ねも大きい。寶尓の形状も前銭と異なる。