【評価 10】
小字背左1直波
小字背左1直波は左下の波が直線的になるもの。右側の削輪が左より強く、左右のバランスが崩れているのが特徴である。背がさらに削輪されているものを下に掲示する。
【評価 4】
【評価 8】
【評価 9・5】

小字背削輪左3直波面背逆製
文政期は制作が粗雑で、錯笵は非常に多い。面背逆製を拾うとすれば文政期のものが一番入手しやすいと思う。それでも絶対数は非常に少ないものではある。

小字背刔輪左3直波
刔輪されており、波が長い。左側の中断の波が直線的になる。画像では判りづらいが掲示品は銅質がやや白っぽく安政期銭だと思って選り出してしまったものである。新寛永通寶図会には白銅銭の存在が記されており、もっと白いものがあるかもしれない。通頭に爪がある。

小字背左1直波と小字背左1直波右4削波
小字背左1直波は左下の波が直線的になるもの。
右4削波はさらに右最上段の波の輪との接点が切れるもの。少ない。
なお、背の内径は21o以上あるのが通常の削輪銭で、そのため背波が長くなっているのが良く判る。このタイプは背再削輪としても良いほど内径が広い。

【評価 8】
小字断足寛
寛の前足が陰起する。また寶前足下部が削られ、寛尾が太く跳ねる。背は右半面だけ削輪されている。
【評価 10】

小字
通常の文政期小字銭は明和期に覆輪して鋳造したもので濶縁縮字となる。掲示品の外径は28o、内径20.8o。細縁との差異は本当に微差であるが評価は天地ほどの開きがある。存在は非常に多い。

【評価 不明】

小字(厚肉最大様)
このサイズは母銭の大きさである。肉厚もたっぷりで重さもずっしりとしている(7.3g)が内径は普通で制作は間違いなく通用銭である。雑銭からの選り出しだが、これ以上のサイズを私は見たことがない。外径29.0o,、内径20.8o。内径、文字は上掲のものよりわずかに小さいのが分かると思う。

【評価 2】

正字(細縁)
内径が21.5oとわずかに大きく、文字もほんの少し大きい。微差であるが少ないもの。

【評価 3】

大字
明和期では大珍品であった大字は、文政期では少ないとはいえ見かける事ができる。書体は小字に非常に近いがわずかに文字が大きくなる。特に寶字の大きさが目立ち寶足が郭の下辺あたりまで達している。永柱もわずかに長く、左右の払いが長い。また、背左4波の出だしが郭の上辺からであり、鑑識ポイントになっている。(角度も立っている。)下掲示の小字(細縁)と比較して頂きたい。

※見た目の印象が小字と似ているのでプロでも間違うことがあります。

【評価 3】

小字(細縁)
面背とも細縁となるため文字、波とも大きい。これは明和銭とほぼ同規格である。隠れた珍品で見落とされていることが多く注意していると大字とともに拾えることがある。内径21.2o。通常銭より0.4〜0.5o大きい。

※細縁は通常のものにくらべ文字が大きくなります。普通の文政小字はもっと濶縁小字になります。

【評価 8】

俯永反穿
画像では良く判らないが、母銭の穿内やすり仕上げの際に郭角を過度に削り過ぎた結果、郭が反り返って見えるもの。一種とするようなものではないと思うが参考までに・・・。

【文政期 11波の類】

俯永干用通

【評価 8〜9】
【評価 8〜9】
【評価 7〜8】

錯笵の背重波はときどき拾えるが、大きな背鋳ずれは意外と少ないと思う。背削波は背波の輪に接するあたりが陰起するもの。片側だけの変化もある。

錯笵(背重波)

錯笵(背鋳ずれ)

俯永背削波

俯永寛傍星は寛横に鋳だまりがあるもの。長爪寛は寛字見画の爪に鋳だまりが付着して長い。長フ永も同様の変化だが譜外品。干用通は用画の中央縦画の頭部が欠けるもの。

俯永長フ永

俯永長爪寛

俯永寛傍星

俯永失点通は通のしんにょうの点が失われたもの。俯永小頭通は通頭が削られて小さくなったもの。ともに良く見かける変化だが失点の小頭通は初見品である。(偶然だと思うが・・・。)失点通は寶貝の二引きに加刀変化がある。

俯永小頭通

俯永失点小頭通

俯永失点通

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【評価 3】
【評価 8】
【評価 2】

正字面背逆製
いわゆるエラー銭。母銭を砂型に置くときに、表裏を逆にしたため面側の押し付けが足らず、背の方が鮮明に鋳だされている。さらに郭内の角度も逆になるため背より面の方が穿が狭くなる。

正字後波欠波
最上部の波の中央部分が鋳切れるもの。

正字母銭
明和期の母銭は白銅質の立派なものが多い。掲示品の直径は29.2o。真鍮は鋳縮みが大きいのかかなり大振り・・・と、いうより巨大である。面背の広郭ぶりも良く判る。

【明和期 11波のバラエティ】

仙台古泉会H氏からの投稿
仙台古泉会のH氏からも白い文政小字の貴重な画像を頂戴いたしました。
予備知識なしに画像を見ると白っぽい明和期のような色ですが、原品はまぎれもなく文政の制作だそうです。
これで確認2品目。
幻の白い文政小字は確実に存在します!

白い文政小字?

鳳凰山氏からのプレゼント画像です。
研泉会の資料2に紹介された文政小字の白いもの。(らしきもの)一見、明和期銭に見えますが、明和期よりもさらに白っぽい色合いだそうで、何より内径が縮小して濶縁小字になっています。面の地の感じはややざらついて明和的ですが、背は浚えが入っているようで文政的。
書体区分は文政小字次鋳に該当するようです。(左のものは次鋳ではないので画像では少し違和感があるかもしれません。)
新寛永通寶図会に【稀に白系の色調のものがある】とされていますが、私は未見品でした。意見を言う資格はないのですが、この制作は密鋳とするには良すぎると思います。
これこそ幻の白い文政小字・・・なのではありませんかね。皆様のご意見をお聞きしたいところです。

※輪側面の仕上げはどうだったのでしょうかね?

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収集1997年9月号から

HP読者の方から、上掲品について収集に記事が掲載されているとの報告を受けました。

志泉 藤井様のご投稿で、確かに確認できました。無断転載で恐縮ながら参考に掲載させて頂きます。

【評価 3】

→ 面背逆製の寛永通寶

俯永面背逆製
過去に出会った明和期の面背逆製はいずれも円穿でした。これはインターネットで手に入れたもの。他の寛永銭とあわせ700円というお買い得品でした。

【評価 3】

正字
明和正字と全く同じ書体であるが、なぜか面文の谷にぶつぶつと鋳だまりがあるものがほとんどである。存在は非常に少ない。掲示品はその状態からほぼ未使用と思われるものである。

32.文政期 11波 の類 文政4年(1821年)江戸浅草橋場町あるいは深川千田新田 鋳造

明和期銭が天明8年(1788年)に鋳造を停止して以来、30余年ぶりに4文銭を鋳造することになりました。明和期銭が青銭と呼ばれたのに対し、文政期銭はその銅色から赤銭と呼ばれています。ただし、明和期銭が比較的安定した制作であったのに対し、文政期銭は規格や制作に相当ばらつきが見られます。書体は明和期とほぼ同じですが、覆輪によって文字が縮小しているものもあります。
【評価 2】

正字(大様)
上掲の銭も28.3oの外径で大きいのだが、こちらは外径28.6oとさらに大型。しかも面のぶつぶつがほとんどない・・・おそらくごく初期のものか?

本品は横浜古泉研究会の入札に出ていて、調子に乗って落札してしまったもの。比較研究対象としては面白い存在だと思う。

小字背削輪無爪永異波(譜外)
東北のS氏からの投稿です。この手の書体、波形のものは図会574番に安政小字背削輪無爪永ウとして掲載されています。
ところが同じ波形のものをS氏が選り出しました。無爪永であること、上部の波形に乱れがあることが特徴です。


外径28.55o 内径20.50o
※画像で見る限り、下のものと内径値はほぼ同じ・・・と、いうことは同じ母銭から鋳造された?

安政期小字背削輪無爪永異波(参考)
こちらは安政期銭。図会574番に掲載されているもの。評価は1000円なので雑銭です。

外径28.15o 内径20.75o