黄銅質延展
鋳写し
背の横やすり目が美しい。本品は通上に星がある。延展の可能性もある。
赤銅浅背・背肥波(浄法寺系)
穿内がやすりによって広げられている。あるいは密鋳銭の改造母銭かもしれない。
拡穿
浅字で背波が乱れる。郭内のやすりがきつくずれてしまっている。
厚肉浅字拡穿
制作は安政期そのもの。面文がやや縮小し、安政俯永や文久様にするには銅質がいまひとつである。これは少ないと思う。
美制安政期俯永様
薄肉で地肌粗く、穿内も未仕上げである。
粗製薄肉
純黄に近い柔らかそうな材質。銭全体に粗くやすり目が残るものの穿内はきっちり仕上げてある。このタイプの密鋳銭は少ないと思う。
黄銅質
前銭と同制作のものを母銭として生まれたと思われるもの。こちらはかなり薄肉小様になっている。
粗製厚肉写小様
前掲の厚肉拡穿と非常に近似していて、同炉が予想されるが制作、仕上げが格段に進歩している。肉厚は普通。
拡穿
【評価 7】
俯永の直写しである。鋳肌が粗く、銅質も文政期に比べてやや白味を帯びている。
直写(浄法寺系)
【評価 7】
前銭と銅質はほとんど同じだが、鋳縮みが激しく薄肉になっている。
末鋳様(浄法寺系)
【評価 7】
前銭とほぼ同じ。次鋳なのか広穿気味で背の磨耗が進み波が太くなっている。穿内の仕上げを良く見て欲しい。
赤銅浅背・背肥波(浄法寺系)
拡穿浅背
【評価 7】
赤銅浅背(浄法寺系)
【評価 7】
真正品
米字刻印アラカルト
↑ 米字刻印真正品
← 贋造米字刻印
贋造刻印を試し打ちした銀板 →
(練馬雑銭の会の記事から画像借用)
※詳細は2007年収集10月号に特集記事として掲載されています。


大頭通次鋳写濶縁
画像からは分からないが輪側面は文政期の色。一見、出来の悪い文政かと思ったが、詳細比較した結果、密鋳と判断。内径が文政期次鋳とされるもの(内径20.5o前後)よりよりさらに小さい。側面のやすり目は確認できないが仕上げ方向は面から背に向かっていて浅背である。この点は上掲のものと通じるものがある。今回は計測から判明したが、密鋳かどうか判断の分かれるグレーゾーンの品はかなりあると思う。
外径27.9o、内径20.1o。
どろんとした赤い銅質。浅い背でそのため波が太く磨耗している。輪側は横やすり。
赤銅背肥波(浄法寺系)
一見、文政期の色変わり風だが輪側は横やすりである。非常に珍しい存在。
黄銅質輪横やすり
輪側は縦やすり。背が21波でなかったら文政期と間違えられる?あるいは加護山系か?
文政期様
外径26.4oの粗製銭。浄法寺系の末鋳か?
縮形
典型的な延展銭である。磨輪されて小型になる。
延展薄肉
【評価 4】
直写だろうが結構しっかりしたつくり。赤銅で前掲のものと同炉かもしれない。外径27.1o。
赤銅(浄法寺系)
【評価 4】
肉の厚みは今ひとつ。輪の歪みが延展技法を証明している?
延展
同じ系統のものだと思われるが、穿内は未仕上げ状態である。
美制穿内未仕上げ
面側やすり目がなく、金質はやや白味を帯びている。外径27.3o。前銭と同炉だと思う。
美制(含白銅質)
輪が歪む。肉厚もたっぷりしており、なかなか楽しい風貌である。浄法寺系か?
狭穿厚肉大様(浄法寺系)
どろんとした密鋳銭特有の風貌。やはり浄法寺系?
赤銅浅背(浄法寺系)
やすり目が美しい密鋳銭。密鋳銭の制作としては少ないタイプだと思う。
美制
仰寶次鋳 母銭
一説によるとこれは山内通用銭ということだが、現物を見る限り廃棄母銭にしか見えない。刻印の形状は米というよりも四つ葉のクローバーのようである。刻印の打圧もかなり強く銭体に歪みが生じている。入札で手に入れたが真贋不明である。(母銭は本物・極印は贋造)
仰寶 米字刻印母銭(贋造)
同じ母銭でも銅質、制作が全く異なる。左のござすれは大型で輪側が薄く丸く加工(ござすれ)されており、型抜けを意識したものか?本炉系の銅色である。
右の方は輪側がきっちりろくろ仕上げされている。材質は非常に軽く感じる。前銭と同炉銭にはとても見えない。
仰寶 母銭
仰寶 ござすれ母銭
堂々とした銭径と少しざらついた鋳肌から江刺・・・としたかったがやはり何かが違うと思う。
穿内未仕上げ歪形大型銭
【評価 5】
鐚銭様極薄肉
鋳写し
面側江刺様浅背
肌の感じは江刺風、ただし輪側面の仕上げは滑らかで。江刺や浄法寺の流れを感じる。
縮形江刺風
非常に粗末なつくり。外周も歪む。
ペラペラに薄いつくり。およそ見栄えはしないが、後天的な加工ではないようだ。
左のものと同系統か?輪側面はロクロ仕上げ風にきっちり仕上げられているが、わずかに背径が大きくテーパーを感じるもの。
俯永写穿内鋳放
平成19年の江戸コインオークションの落札品。実に不思議な印象のある密鋳銭で銅色は明和そのものだが、穿内は鋳放で全体に縮径(外径27.6o)している。江刺でも良いのかと思うが、表面がやや滑らかで輪にテーパーをかすかに感じるところが違和感である。
※じっくり見ていると江刺銭を二次加工したものに見えてきました。面や輪側面に加工が入っているようです。現品の表面は画像以上にきれいです。
俯永写厚肉異制
見るからに肉厚(1.6o)でずっしりしています。白味の強い黄銅質で、輪側面は角が立つほどきっちり仕上げあれていますが、ろくろではなくヤスリがけで、しかもテーパーがしっかりついています。
どのようにしたらテーパーが残った状態でこんなに角が残るように仕上げられるかが全く検討がつきません。
制作的には浄法寺系タイプには違いないのですが、銅質など違うところもある不思議な密鋳銭です。
俯永写 白銅質大様
練馬雑銭の会の席において、岩手県のK氏が持参した品。厚肉で輪側面の仕上げは浄法寺にみえるのですがとにかく立派で圧倒されます。
暴々鶏氏によると東北でも北の方の材質だとか。現段階では浄法寺の銅替わりとしておきます。相当珍しいタイプだと思います。