【評価 10】

大字俯頭辵(正足寶)
大字しんにょうの頭が郭左角に向かって急角度で俯す。類品中通用が最も細い。高足寛でもある。永字両端が若干浮き気味である。寶足が平均して振り分けられるため正足寶と呼称されるが、必ずしもバランスがとれているとは限らない。そのため勝手ながら改称している。バランスは悪いが、寶後足は素直に伸びている。寛足が内跳ねになるものもある。

【評価 10】

大字
二草点によく似ているが、狭長通になることで見分けられる。しんにょうの頭はわずかに俯すがほぼ水平に近い。

→ 坂本銭
→ 高頭通

【評価 6】

細字濶縁
銅色は黒味を帯び、文字細く全体から受ける印象は仙台の濶字類や正字類にも似ている。文字縮小するも、書風は間違いなく芝細字の系統である。なかなか味があって私の好きな銭貨である。私見だが銅質はやや白銅気味のものが多く、別炉系統のような印象を持っている。

草点系
特徴:文字の一部に草点がある。特に通点が必ず草点になる。

25.芝銭

不草点を先に出してしまったので、芝銭をここで説明します。非常に存在の多い古寛永で、裏を返せば雑銭が多いということです。文字は銭面一杯に気持ちよく描かれています。本来は不草点も同じ仲間です。ここでは通点などが草点になるものと、寶足がアンバランスになる跛寶系書体をまとめます。なお、細字と接郭類は古くは仙台銭とされたこともあるようで、草点系のものとはたしかに制作などに差異が認められますが、ここは古寛永泉志説に従うものとします。

四草点 二草点 二草点手 草点系 細字 接郭 跛寶系に分類されます。

細字系
特徴:寶字の後足が極端に短い跛寶となる。

→ 長永狭寛

【評価 9】
二草点手(細字)
寛点、通点、永点 寶冠点が草点気味ではあるが通点以外はあまりはっきりしない。むしろ永字が昂フ永であることの方が目立つ。寶足は比較的バランスの良い振り分け方である。寶冠の点が小さく離れるのがポイント。この書体はむしろ長永狭寛や沓谷銭と間違えやすい。

→ 不草点細字

【評価 8】

細字
筆法が全く異なり、細字ながら文字の強弱がところどころにある。またフ画が俯す。通字、永字とも扁平であり永字の打ち込みと払いの太さが目立つ。寶後足が短いのが目立つ。この銭貨を基本として濶縁縮字になるもの、狭永になるものがある。

【評価 9】

四草点
寛点、通点、永点 寶冠点が草点で、とくに寶冠の点が大きくて目立つ。この特徴のため、他銭と間違うことはまずないが、画像にしてみて改めて坂本銭に酷似しているのに気がついた。辵頭の形や紫褐色の材質もよく似ている。と、いうことは長尾永ともよく似ているのである。このそっくりぶりは尋常ではない。場合によっては銭譜の再編もあるかもしれない。当然ながら高頭通とも類似している。

坂本銭 正永 と長尾永
芝銭 四草点

【四草点:寛冠点、通点、永点、寶冠点がはっきりした草点になる】

【二草点:通点、永点が草点になり、洽水点が下がるので永字が扁平に見える】

【評価 5】

※大字大王寶は寶貝が刮貝になり、王画、通頭が大きくなります。またわずかに仰フ永になります。

二草点(大字大王寶)
通点、永点がはっきり草点になるもの。沓谷銭も同じ特徴を持つので注意が必要。永字ノ画が上から打ち込まれている他に、寶足がややアンバランスである。

【評価 9】

二草点濶縁
標準書体の濶縁大様銭。大字の後の掲示だから大きさが判りづらいが普通銭よりひとまわり大きい。草点は大字系よりははっきりしない。見た目は立派だが存在は多い。

【評価 5】

二草点小頭永
削字により永頭が短くなるもの。同様の変化は四草点にもある。目立たないが探すとちょっと見つからない。

【二草点手:草点通、草点永、昂フ永、離点冠寶になる】

【細字:銭文細く歪むもの】
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そっくりさん集合! 3
【評価 稀】

寄郭大様(不草点刔輪)
銭譜により名称が一定しなていないが、昔からの有名銭。接郭とは寶の形状が異なる。外径は25.52㎜もある。

(平成17年銀座コインオークションカタログより)

【接郭:刔輪により文字が寄郭する】
【評価 7】

接郭(深背)
刔輪によって文字が輪から完全に離れている。制作がいままでのものと全く異なり寶足のアンバランスぶりはその度合いをさらにましている。彫りに深浅がある。寶前足に長短があり、掲示品は(画像では判りづらいが)小足寶に属する。(鋳だまりなどで長く見えています。)古くは仙台銭とされ、別系統とされたのもうなづける。

【評価 少】

細字広目寛
寛目前柱が不自然に広がっている。また本体が洽水気味になるのに対し、フ画の食い違いがはっきりしている。つまらない雑銭の風貌なのだがとても珍しい存在で、オークションでは高値が付いた。

(平成17年銀座コインオークションカタログより)

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特徴:通、永が草点になり、芝二草点に似るが通用が長い。

26.明暦浅草銭(沓谷銭)

古寛永中で最多クラスの存在であり、書体変化も少なく雑銭扱いされています。制作が非常に安定していることから、古寛永の最後期に制作されたものとされています。ただし、本銭が沓谷で鋳造されたとの確証はなく、鳥越銭との間違いではないかとの説が根強く、傍証もそれを裏付けています。ところが沓谷銭の名称があまりに定着してしまっていますので、ここで名称入れ替えを行なうことは非常に危険です。そこで鳥越の地名ではなく、明暦浅草の名称を復活させました。分類で注意したいのは文字に草点が含まれることで、銅色も似ていることから芝銭と間違いやすいことですが、書体変化が少ないので慣れてしまえば迷うことはほとんどありません。なお、沓谷は『くつがや』と多くの古銭書にも書かれていますが正式には『くつのや』の発音が正しいようです。

大字 小字 大字俯頭辵(正足寶) に分類されます。

参考)萎足寶銀銭
掲示品は平成17年銀座コインオークションに出品されたものです。解説文も掲載されていて正統なものであることを主張していました。
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【評価 6】

参考)改造母銭
明暦小字の改造銭である。輪側に型抜けのためのテーパー加工がされている。おそらく密鋳鉄銭の母銭であろう。

参考)大字金銭
明暦浅草銭には金銀銭が存在することが知られています。掲示品は平成16年の銀座コインオークションに出品されたものです。金錆が出ていて風格があります。
【評価 3】

参考)背大錯笵
明暦大字の背錯笵銭。材質や制作に矛盾はないがあまりにも明瞭な錯笵なので少し気になるところである。ある古銭家に見て頂いたが正炉で間違いないつくりだとのこと。戯作の可能性も強い。

【評価 10】
萎足寶(内跳寛)
上図も左右の足が不均衡気味だが、寶後足がやや短く、わずかに屈曲する。先端が太くなる癖もある。大字俯頭辵の類である。寛足が内跳ねになるものもあり、掲示品がそれである。
【評価 10】

小字
こころもち濶縁小字、低寛になる。しんにょうの頭がやや急角度で俯す

明暦浅草銭の濶縁縮字
この類は書体変化少なく、ほとんどが雑銭なのですが濶縁縮字になるものが昔から知られていてかなりの珍品です。

左:小字濶縁
右:正足寶内跳寛濶縁

(穴銭入門 古寛永の部より)

【評価 7】

大字背細縁
古寛永泉志には不載の手替わり銭。背が刔輪されて細縁になるだけだが、やや少ない存在のようだ。
大字にはこのほかに背広郭になるものも存在する。