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レッド・クリフの予告編を見てしまいました。
しかも、入場料までとられちゃいました。
たかが予告編! にこれだけの巨費と人材を投入するハリウッド、
ある意味では凄いですね。アジア映画と主張していますが、この
映画は明らかにハリウッドそのものです。
内容はせいぜい30分、一時間もあれば十分です。後編も併せて
二時間半の映画にすればよほど面白いものができたのでは?
二本にすれば二倍儲かる。捕らぬ狸の皮算用、そうは問屋は卸し
てくれません。この出来大多数の人が後編は見ないと決意した筈
です。が、悲しい事に観てしまうのが現実です。後編の方が明らか
に面白いはずですから。
なによりも腹立たしいのは、各界著名人からの賞賛の嵐です。
例えばMMさん。
「愛と生と死、いつの世にも人間の抱える命題。迫力の有る映像で
観る人の旨に迫ってくる」
どの位の見返りが有ればこんな白々しい事が言えるのでしょうか!
MMさん! 何を観て何を言おうが勝手ですが、あなたの言動その
ものは可成りの影響があるのですよ!
○ これから観ようとしているあなたに。……
第一に過度の期待を持って観ないように。総合格闘技のチャンピ
オン決定シリーズでも見る位の気楽な気持ちで観れば結構面白いか
も知れません。
次に、時代背景と日本との関連を確認して下さい。
西暦208年というと、日本はまだ統一されておらず、邪馬台国が
台頭してきた頃と思われます。かの魏志倭人伝が書かれたのは280
年前後だと思います。
魏はレッドクリフの敵役曹操が建国した王朝です。
日本への影響は魏の都のあった中原よりも呉地方の方が遙かに
大きく、呉服という言葉が残っている程です。漢字の音読みも奈良
時代以前は呉音が主流で、吉備真備が日本の大学寮の改革で呉音か
ら漢音に改めたと伝えられています。 服装、武具甲冑、軍船などもかなり
忠実に再現されているようです。奈良時代までは殆どレッドクリフのようで
あったと思われます。
一番興味深かったのは、蹴鞠のシーンでした。この映画では、
サッカーの起源の一つの競技という見解を取っています。この
蹴鞠が日本に伝わり、優雅な遊技としての蹴鞠となりました。
戦術などもかなり研究している見たいですね。孔明の戦術
は遣唐留学生(吉備真備など)が持ち帰って随分研究されて
いたようです。
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| エリザベス&エリザベス・ゴールデンエージ |
エリザベス エリザベス ゴールデンエージ
 
エリザベスとは大英帝国の黄金時代をを築いたエリザベス一世の事である。シェカール・カプール監督はエリザベス一世を主役にした二つの作品を世に送り出した。この二作品は完全に一つの作品、と言い切って良いほど均一がとれています。が、どちらか一本だけでも十分に見応えが有ります。一本見て、気に入れば後の一本を観れば良いと思います。
ここでは、混乱を避けるために、ゴールデンエージを中心に話を進めたい。
特筆すべきは、衣装・美術と俳優の演技である。秘密警察長官役のジェフリー・ラッシュ(パイレーツ・オブ・カリビアン、恋に落ちたシェークスピア)は相変わらず達者ですねえ、ローリー卿役、卿といっても限りなく海賊に近く、かのキャプテン・ドレークの仲間ですが、クライヴ・オーウェンが珍しく好演しています。しかし、なんと言っても白眉はエリザベスのケイト・ブランシェット(耳に残るは君の歌声)の演技です。神懸かっていると思えるほどの怪演です。もう一人女王、スコットランドのメアリーとのエピソードは見応えが有ります。メアリー役のサマンサ・モートンもなかなか良いですよ。
簡単に粗筋に触れましょう。
十九世紀後半のヨーロッパはスペインのフェリペ二世が支配していました。有名な無敵艦隊の時代ですね。敬虔なカトリックのフェリペ二世は、新教徒エリザベスのイギリスを支配下におこうと虎視眈々と狙っていました。さらにフランスの介入、幽閉されていたメアリーのエリザベス暗殺計画、国内カトリック派の巻き返し陰謀、エリザベスとウォルシンガム(秘密警察長官)の奮闘が続き、遂にメアリーを処刑します。
しかし、これはスペインの陰謀・罠だったのです。スペインの無敵艦隊がイングランドに襲いかかって来ました。迎え撃つインランドには三千の兵とドレイクやローリーの海賊しかいません。絶体絶命のピンチです。が、中学程度の歴史の知識が有れば、結果は分かりますよね。
恋に悩み、神に選ばれた女王メアリーの処刑に激しく動揺し、渦巻く陰謀にもてあそばれたエリザベスが、迷える女王から神にも等しいイングランド国民の母親へと変貌を遂げ、甲冑に身を固め、白馬に跨って不安に戦く兵士達の前に現れ……

「愛する私の民よ! じきに、敵と相まみえる時が来る。私は戦いの最中に身を置き、あなた方と生死を共にする! 戦いの日が終わったら、天国で再会を、あるいは勝利の野で再会を祝おう」
身震いをする程感動しました。このシーンがクライマックスです。お見逃しなく!
この作品を理解するには、カトリックと新教徒の対立や当時のヨーロッパ情勢を知らなければなりません。まあ、歴史をしらべれは良いのですが、それではこのレビューの意味が有りません。いくつか参考になる映像作品を紹介しましょう。

○ 映画・恋に落ちたシェークスピア
エリザベス一世の晩年を舞台としています。私のここ十年のベストスリーに入る愛聴版です、まだ観ていなかったら騙されたと思って観て下さい。美術とシナリオがすばらしいですよ。

○ 映画・ニューワールド
アメリカのヴァージニアと、アメリカ原住民王女・ポカホンタスの物語。
モーツァルトとワグナーを対比させた音楽が白眉です。
特にモーツアルトのピアノ協奏曲二三番第二楽章は
この映画の為のオリジナルのような錯覚を覚える程です。

○ 歌劇・ドン・カルロ(ヴェルディ)
ヴェルディの最高傑作だと思います。
フェリペ二世(エリザベスと敵対していたスペイン王)と王子ドン・カルロの相克を描いた長編オペラです。
父親のフェリペ二世は敬虔なカトリック教徒、王子のドン・カルロは新教徒に指示された救世主のような存在です。この作品は台本がすばらしい。とにかく素晴らしい、勿論ヴェルディの音楽も最高です。
一番のお奨めはムーティ・スカラ座・パバロッティのDVDです。
演出はゼフィリッツで中々素晴らしい演出をしています。カルロとフェリペ二世の間で悩む女王エリザベッタを始め、歌手陣が充実しています。
ルキノ・ヴィスコンティの演出を採用したハイテインク盤も有りますが、ヴィスコンティが好きならこれも面白いかも知れません。
カラヤンの指揮になる映像も有り、すこぶる評判が良いのですが、買ってまで観る気がしません。カラヤンには随分騙されましたからね。
最後に苦言を二つ、エリザベスの映像が汚いですね、なんとかならなかったんたですか、角川さん、まるでデュープを使っているみたいですよ。ゴールデンエージの方は何故レンタルでもないのに、繰り返し繰り返しくだらない予告編を見なくてはならないのでしょうか? 煩わしくてなりません、ユニバーサルさん。
2008.10.12 立花左近
sakon
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