ストラバイト体質


 

 
〔部録70号:ストラバイト体質???〕 2007/03/10発行

 ストラバイト関係のブログを拝見していて3番目に驚いたのは、「ストラバイトが出来やすく再発しやすい体質だ」、と動物病院で宣告された飼い主さんが少なくないらしいことです。
十人十色、人さまざま。獣医師だっていろいろ。ですので、「ストラバイト体質」なんてことを
真面目に言う獣医師がいてもしょうがない。
 でも、そんな「ストラバイト体質」とか「結石体質」などというものは絶対にない。あるわけがないのです。単なる運動不足、野菜・果物、電磁波、可愛がりすぎ(交感神経弛緩)などが
原因なのであって、これらの生活習慣を改善するだけで必ずストラバイトは予防できます。
 ただし、ちょっと困るのがワンオブゼム(複数の中の1頭)です。例えば、一緒に生まれた五つ子(兄弟姉妹5頭)などを同じ環境、同じエサで育てているのに、3番目の弟だけ血尿になり、砂粒状のストラバイトが出てきた。兄弟の中で、この子だけが特別なストラバイト体質(結石体質)に違いない。というような難題を、今までに3例ほど特許pHスティックご利用の飼い主様たちからいただきました。
 本当に本物のストラバイト(尿晶)が出たんだろうか? 別の結石じゃなかろうか? 兄弟中で一番野菜好きだったんだろうか? 寒がりで一日中ホットカーペットから離れなかったんだろうか? 突然変異か、などと月並みな言い訳で逃げたくないし…、等々。
 我ながら情けないのですが、今のところスキッと納得できる屁理屈が思い浮かんできません。例外中の例外として知らぬ顔の半兵衛、無視したいくらいです。
 食餌内容や寝場所など生活環境を細かく調べ、五つ子・六つ子など一緒に生まれた兄妹全員の尿pHをチェックし続けるなどしなければ、うかつなことは申せません。飼い主様たちからの情報提供に期待させていただきます。Dr.中島健次 〔仮説♂ライオンご参照〕

〔部録81号:ストラバイト体質の真相?〕 2007/03/21発行

 部録70号(ストラバイト体質???)について、意表を突くような情報がもたらされました。都内で細々と動物病院を続けている同級生からです。大学時代に私の若ハゲを嘲笑した罰が当たり、今や指が震えて手術もできず。それでも生涯現役の院長だとうそぶくので、イジメ返してやりました。ただのクスリ売りのくせに、舶来フードの販売代理店じゃないか、と。
そんな老院長からの電話です。
 「オマエは臨床を知らないから、あんな見当外れのトンチンカンなことを書くんだ。ストラバイト体質だと言ってあげれば、飼い主たちが喜ぶんだよ!」
 「どうしてかって? マンションなんかで一人暮らしの若いOLに多いんだけどさ、朝、猫や犬をケージに入れてから出勤するんだ。室内を荒らされると掃除がたいへんだもんな。それで、深夜ご帰宅してケージから出す。そんな飼い方が良いことだとは、本人たちも思っちゃいない。太陽に当てず運動させず、健康に悪いことは、みんな充分に承知してるんだ。そんな飼い主たちに、アンタの飼い方がイケナイなんて、オレたちが言えるかよ!」
 「よく考えてみろ。相手はお客さんなんだぞ。ストラバイトが出てきたのは貴女のせいじゃない。生まれつきのストラバイト体質です。そう言ってあげれば、飼い主たちは皆、ホッと救われた顔になるんだ。それでまた通院してもらえるんだ。だから、余計なことを書くな。隠居したなら、大人しくしてろ!」
 ふーん、ナルホド、そういうわけだったのかー。知らぬこととは言え、たいへん申し訳ない。心から深くお詫び申し上げ……と謝るべきかもしれないけれど、良いじゃないの。一人ぐらい本当のことをバラす獣医師がいたって。獣医業界にだって自浄作用が必要だろう。

無知の鞭もて我が子を閉じ込め、膀胱切開・陰茎切除
それでも止めないケージ飼い、お蔭で儲かる動物病院

 そうは言うものの、本件も群盲撫象かもしれない。繁殖系統図や遺伝子検査などの科学的データによって、本当に「ストラバイト体質」や「結石体質」なるものの存在が立証されたなら、私も潔く兜を脱ぐこと決して吝(やぶさ)かではございません。Dr.中島健次
 

 

  走れば溶けるストラバイト(犬の巻)   跳ねれば溶けるストラバイト(猫の巻
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